比較的寒いけど比較的暖かい時代の話
※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。
はじめに
こんにちは、科学勉強会/NSIの二世です。
今年も12月がやってきました。
そう、アドベントカレンダーの季節です。
私たち科学勉強会/NSIでは、過去2年間、「明日話したくなる科学豆知識」というタイトルでアドベントカレンダーを作成してきました。
2013年→ 明日話したくなる科学豆知識 Advent Calendar 2013 - Adventar
2014年→ 明日話したくなる科学豆知識2 Advent Calendar 2014 - Adventar
そして3年目の今年は、もちろんこちら!www.adventar.org
今日から25日間にわたって、科学勉強会/NSIのメンバー達が、代わる代わる「明日話したくなる科学豆知識」をご紹介します。
今年は特に豆知識という部分にこだわり、みなさんが明日話しやすいように「一言にまとめる」ことを強く意識して書いていく予定です。
今日の豆知識
さて、それでは早速、今日の豆知識です。
これはよく間違えられる部分で、みなさんにもぜひ正確に覚えていただきたいことなのですが…
それは、「現代は氷河期であるが、氷期ではない」ということです。
簡単に解説します。
まず、地球の46億年の歴史をざっくり見ると、極(北極・南極)に氷があった時代と、なかった時代があります。
そして現代は、北極や南極に氷があります。
これが「現代は氷河期である」ということです。
つまり、現代は地球の歴史の中で言えば"比較的寒いほう"に分類されるのです。
次に、極に氷が存在する氷河期の中でも
"比較的寒い時代"を氷期、"比較的暖かい時代"を間氷期と言います。
現在の氷河期はここ数百万年続いているものですが、
現代はと言うと、この中では"比較的暖かい"「間氷期」にあたるのです。
氷期と間氷期には周期性があるよという話や、その原因となることの話、また、氷河期ではない、つまり極に氷がない時代の話や、逆に赤道付近まで氷に覆われた時代の話というのもどれも非常に興味深いのですが、今回は豆知識ということでここまでにしておきます…。
ともあれ、こうして見ると現代というのは、記事タイトルにもあるように、
「(46億年の地球の歴史から見ると)比較的寒いけど(ここ数百万年で見ると)比較的暖かい時代」なのです。
ちゃんと覚えていただけたでしょうか?
地球科学を勉強しようとすると、数百万年が"一瞬"で過ぎ去ったり、
逆に"ほんの"数万年周期の変動を緻密に追いかけて議論したりする場面に出くわします。
そこでこういった時間スケールをしっかりとらえられるようになると、
地球のことをもっともっと知っていくことができると思います。
以上、地球大好きの二世がお送りしました。
明日もお楽しみに!