新・身近な科学

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ものの流れを研究する学問

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。

こんにちは!NSIの岩山です。

車の渋滞・スーパーのレジ・インターネットの情報の流れやバブル崩壊・・・。
これらの事柄は一見何も関係がないようですが、実はいずれも、「何かが流れる」という点で共通しています。

その「何かが流れる」ということを扱うのが渋滞学という学問です。
渋滞学では、行列の待ち時間を推定したり、交通渋滞をシミュレートしたりと、生活に密接したことを知ることができます。

ちなみにバブル崩壊と車の渋滞を対比させると、土地(あるいは売買される対象)=車、お金=空いているスペースと見ることができます。土地がお金と交換されながらどんどん移動していくイメージですね。まさに「土地転がし」という感じです。
そしてこの交換がある一か所で滞ったとき、その停滞が一気に全体に広がっていくというのがバブルの崩壊です。
ちょっとしたきっかけで交通渋滞が起こるのと、理論的には同じことなんです。

というわけで、今日の「明日話したくなる科学豆知識」としては、ものの流れを研究する「渋滞学」という学問がある、もしくは、交通渋滞とバブル崩壊は同じ、とまとめたいと思います。