「おもしろくない」ゆえに「おもしろい」数
※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。
みなさんこんにちは。NSIの辻順平です。
今日は、数の「おもしろい性質」に関する豆知識です。
たとえば2という数は最初の偶数であり、ただ1つの偶数の素数です。3は最初の奇数の素数です。また、3は足したときよりも、かけたほうが大きくなる初めての整数になります。実際、
が成り立ちます。
4は最初の平方数という、これまた特徴的な数です。以降の数にも、それぞれ何らかのおもしろい性質を見出すことができるでしょう。
一方で、逆に特段おもしろい性質のない数はあるのでしょうか。
実は、39という数は「おもしろくないという性質を持つ最小の数」なのだそうです。
デイヴィッド・ウェルズの書いた「数(すう)の辞典」という本では、「39」という数について以下のように述べられています。
どうもこの数は,はじめての「おもしろくない」数のようである.ということは,39はこれまた特別おもしろい数ということになる.というのは「おもしろくないという性質を持つ数の最小」なのだからだ.
こうして,39はおもしろくて,同時におもしろくないという最初の数になる.
「おもしろくない数だ」と言っておきながら、そのおもしろくないことが逆にその数のおもしろさになってしまっているという、何やら矛盾を含んだ独特な言い回しですね。
というわけで今日の明日話したくなる科学豆知識は『39は「おもしろくないという性質を持つ最小の数」である』でした。ぜひ明日話してみてください。
39の話だけでは物足りなかったら、ぜひほかの数の特徴もさがしてみてください。上にあげた本では、0からはじまって数多くの数の興味深い性質が載っています。Wikipediaでも
のようにように、URLの末尾に数字を入れると、その数の性質をまとめたページを見ることができます。自分でも容易に、数のおもしろい性質を調べることができるのですよ。
それでは今日はこのへんで。
- 作者: デイヴィッドウェルズ,芦ヶ原伸之,滝沢清
- 出版社/メーカー: 東京図書
- 発売日: 1987/12
- メディア: 単行本
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