新・身近な科学

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時刻を表すマニアックな言葉

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。

こんにちは!NSIの岩山です。

明日はいよいよクリスマスですね!
大切な人との時間を過ごされる方も多いかと思いますが、
今日はそんな「時間」にまつわるお話をします。

お昼の12時を「正午」ともいうことは皆さんご存知と思います。
でも、その反対、真夜中の12時を何と呼ぶかをご存知の方はそんなに多くないんじゃないでしょうか。

答えから言うと、真夜中の12時は「正子」です。「まさこ」ではなく、「しょうし」と読みます。

「正午」「正子」は、昔の刻(とき)の数え方に由来しています。
1日を12等分してそれぞれに十二支の子(ね)~亥(い)を当てたとき、現在でいうお昼11時~13時が「午」となります。
その時間帯のちょうど真ん中ということで、今の12時に当たる時刻が「正午」と呼ばれるようになりました。
「正子」の方も同様に、夜の11時~翌1時が「子」、その真ん中が「正子」となります。

地図や地球儀に書いてある、北極と南極を結ぶ南北の線を「子午線」というのも、北を「子」、南を「午」とする表現が由来となっています。

本来の十二支は年末年始ぐらいしか表舞台に出ることがないですが、実は時刻や方角を示す言葉として日常に生きているんですね。

というわけで、今日の明日話したくなる科学豆知識は、正午の反対は正子(しょうし)です。