新・身近な科学

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犬と猫の違い

こんばんは、NSIの猫男爵です。
実は最近、実家が犬を飼い始めました。我が家は昔から猫を飼っていましたので、猫については私も詳しいのです。しかし犬を飼った経験はなく、今回初めて犬と間近に接することとなりました。
 さて、そんな猫熟練者かつ犬初心者の私が犬と生活すると、日々色々な発見があります。今回はそんな一幕から明日話したくなる豆知識を紹介しましょう!

 それはある寒い日の夜のことでした。私が帰宅したとき、愛犬が駆け寄ってくるではありませんか。そこで挨拶代わりに愛犬を抱き上げることにしました。そこで、あることに気が付いたのです。それは「犬を抱き上げても、しがみ付こうとしない」ということ。猫の場合、抱き上げると落ちないように肩や首のあたりにしがみ付こうとする動きが見られます。それはもう、爪を突き立てて「意地でも降りんぞ!」と言わんばかりに掴まることもあるほどです。しかし、犬にはその動きが見られない。よもや嫌われているのかと不安に駆られながら調べてみたところ、面白い事実を知りました。犬はそもそも抱き着くような動きが体の構造的に難しいのです! (よかった、嫌われていたわけではないようです…。)

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 しがみ付くためには「腕を内側に回す」という動きが必要になります。この動きを実現するためには肩回りに筋肉が複雑に組み合わさっている必要があります。そのためには筋肉の接続先として「鎖骨」が不可欠なのですが、実は犬には鎖骨がありません。そのため、犬は何かにしがみ付くような動きが苦手なのです。では、猫には鎖骨があるのか? 実はあります。とても小さく、人間のように骨同士が組み合わさって固定されているわけでもないので見つかりにくいのです。

ということで、今日の豆知識は「実は犬は抱き着く動作が苦手」でした。