「11」と「科学」‐イソップの場合‐【NSI発足 11周年記念】
※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識4」(http://www.adventar.org/calendars/1675)の一環として書いています。
こんにちは、NSIのイソップです!
先日,11月30日をもってNSIは発足から11年を迎え,参加者で「11」に関する3分プレゼンを実施しました。今回はその中で,私が作成した(当日は未完)「11」に関する豆知識を紹介します。
「11」と「科学」の両方に関連するもので私が連想したのは,「原子番号11 ナトリウム」でした。
ということで,今日は「ナトリウム」についての豆知識11連発を,お送りいたします。
さて,ナトリウムと言えば,化合物として我々の生活の様々なところで食塩(塩化ナトリウム)や重曹(炭酸水素ナトリウム)としてよく使われています。
これら①ナトリウムの化合物はまとめて,曹達(ソーダ)と呼ばれます。
そんなナトリウムの発見は1807年。
②ハンフリー・デーニーが水酸化ナトリウムの電気分解によって,初めて単体のナトリウムを発見しました。
③日本ではドイツ語から輸入されたNatriumが使われますが,実は英語ではSodiumと呼ばれます。国際的な標準名称でもSodiumと表記されます!
ちなみに④ドイツ語はギリシャ語の「アルカリ塩など(Nitron)」に由来し,英語はラテン語の「固体(Soda)」に由来します。
次に性質を注目してみると…
⑤比重が0.97でわずかに水より軽いので,水に浮きます!
しかし,⑥水との反応性が非常に高く,この通り…。
45秒くらいからご覧ください。※55秒の音量にご注意ください。
www.youtube.com
しかも,⑦二酸化炭素中でも燃焼するため,一旦反応が暴走すると通常の消火方法での消化は困難だそうです。
一体,どうやって消火すればいいのでしょうか…。
扱いを間違えると危険なナトリウムですが,⑧エーテルや灯油とは反応しないため学校の理科室等では,灯油中などに保存されます。
また,⑨ナイフ等で簡単に切れるほど柔らかい金属なのです!
冒頭で金属が切れている様子が分かりますが,33秒くらいからナトリウムを切る様子が見れます。
www.youtube.com
それから少し特殊な条件ですが,⑩約200万気圧状態では,結晶構造が変化して,金属光沢を失い,透明になります。
さぁ,最後です…。
「①ナトリウムの化合物はまとめて,曹達(ソーダ)と呼ばれる」と紹介しましたが,
私達が普段飲んでいる「ソーダ(炭酸水)」はナトリウムが含まれていないじゃないか!!
ということでご説明しますと,みなさんが普段飲まれている炭酸飲料(ソーダ飲料)は,昔から二酸化炭素を加圧して作られていたわけではなく,現在の技術が開発されるまでは炭酸水素ナトリウム(重曹)を溶かして炭酸を作っていたそうです。
⑪昔はナトリウムの化合物であるソーダを溶かしていたので,その名残でナトリウム化合物を意味するソーダが,現在では炭酸飲料の代名詞にもなっているのです!
少し長くなりましたが,以上今日の豆知識「ナトリウムには11の豆知識が存在する」でした!
明日もお楽しみに!