新・身近な科学

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「ホログラフィー」の語源は「すべてを記録する」

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。

こんにちは!NSIの岩山です。

平面のはずなのに立体的に見える「ホログラフィー」、みなさんも見たことがあると思います。
ホログラフィーとは、3次元の像を記録する技術のことで、それを使って作った写真を「ホログラム」といいます。
ホログラムは、普通の写真とどう違うのでしょうか?

ホログラフィー」という言葉の語源はギリシャ語の「ホロス」(すべて)と「グラフィー」(記録する)です。
「すべて」というのは、普通の写真が光の強度だけを記録しているのに加えて、光の位相も記録していることを指しています。
簡単に言うと、どの方向から光が来ているかも記録しているということです。
それによって、角度を変えて見たときにあたかもそこに物があるかのように、見え方が変わるんです。
ちなみに、ホログラムに実際に記録されているのは「干渉縞」という縞模様です。

というわけで、ホログラフィーの語源は「すべてを記録する」で、光の強度だけでなく位相も記録している、とまとめたいと思います。