新・身近な科学

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人間の鼻はいつもどちらか片方がふさがっている

※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。


こんにちは!科学勉強会/NSIの翼です。
今日は人間の鼻はいつもどちらか片方がふさがっているというお話をしたいと思います。

私たち人間は、鼻の穴が二つあり、その両方を使って呼吸をしていると思っている方が大半と思いますが
実はいつもどちらか片方がふさがっているんです。
ためしに、両手の指を一本ずつ、鼻の穴から少し離した位置(口元の上くらい)に置いて、息を鼻から吐いてみてください。
左右どちらかの指に、多く息がかかるはずです。
(完全に片方がふさがっていない場合もありますが、偏りは確実にあると思います)

これらは正常な生理現象であって、鼻炎でもアレルギーでもありません。
鼻は交互に呼吸しており、だいたい2時間半おきに片方ずつしか使っていないそうです。
鼻の奥にある鼻甲介(びこうかい)と呼ばれるところが、
片方ずつ膨張することによって、交互に呼吸しています。
これらは自律神経によってコントロールされているとのことです。
ですから、私たちは特に意識することなく、2時間半おきに交代で、左右どちらかの鼻で呼吸をしています。

さて、先ほどためした結果、あなたは左右どちらの鼻で息をしていましたか?
そして、この記事を読んだ2時間半後、もう一度ためして、左右逆になっているかを確かめてみてくださいね。