はるにれ実験教室2016 in 北大サイエンスラボ 開催します!
こんばんは、NSIの二世です。
さてみなさん、今週末は北海道大学の大学祭(北大祭)が開催されます。
北大祭といえば、毎年恒例の「はるにれ実験教室」です!
はるにれ実験教室は、北大祭の一企画としてNSIが毎年開催させていただいている実験教室です。
2007年から始まり、今年でついに10年目。
毎年、子供たちを始めとした多くの方にご来場・お楽しみいただいています。
★はるにれ実験教室2016 in 北大サイエンスラボ
6月4日(土) 10:00-17:00(16:30受付終了)
6月5日(日) 10:00-15:00(14:30受付終了)場所:北海道大学 第二体育館(札幌市北区北17条西7丁目)
※地下鉄南北線「北18条駅」から徒歩約10分◎ 参加無料&事前申込不要です!
なお、今年は「北大サイエンスラボ」という科学実験教室企画の中に、ブース出展する形で行います。
そのため、例年は1日2〜3時間程度だった企画実施時間が、なんと7時間(日曜は5時間)になります。
これなら、お昼ごはんの前に遊びたい人も、朝寝坊したい人も、1日中楽しみたい人も大丈夫!!スタッフ一同、いつでもみなさんを笑顔で迎えられるようお待ちしておりますので、ぜひお越しください♪
もちろん今年も、子供から大人まで楽しめる企画をご用意しています。
今年は以下の4企画です。
企画1 暗号博士になろう!!
会場内にある暗号を解いて、君も暗号博士になろう!
例えば、こんな問題があります。
気になったら、ぜひ会場へ!
たくさんの暗号を解けた人には、「暗号博士」の認定証をお渡しします。
企画2 うぐいすの鳴き声を出す笛を作ろう
紙とストローとセロハンテープを使って、笛を作ります。
作るための手順は簡単、でもうまく吹くのは意外と難しい…
きれいな音が出せるかな?
いろいろ工夫して、うぐいすの鳴き声を目指しましょう!
企画3 難しいかけ算を簡単にできる魔法の円盤を作ろう
マイ「計算尺」が作れます!
…え?「計算尺」が何かを知らないって?
それは会場で実際に作って、使ってみるしかないですね!
また、難しいことは苦手… という人は、使い方だけ覚えちゃいましょう。
かけ算・わり算が簡単にできるようになっちゃいます。
企画4 水の流れで時間を計ろう
自作の水時計を展示します。
一見、ただ水を流しているだけに見えるかもしれませんが、そこには実はいろいろな工夫が施されています。
水の動きをじっくり観察しながら、時の流れを感じてみましょう。
水の流れる音を聞きながらのんびりしたい方もどうぞ。
他に、NSIのこれまでの活動を紹介するコーナーもあります☆
◎ パシフィックセミナー
「北大サイエンスラボ」の参加団体として、同じ第二体育館で企画を行います。
時間ごとに実験内容と定員が決まっているようなので、参加したい実験があればまずは会場に来て整理券を手に入れることをオススメします。
(そして実験開始時間まではNSIの企画をお楽しみください♪)
◎当日スタッフ募集中!!
当日、私たちと一緒に運営を手伝ってくださる方も、まだまだ募集中です。
(本番まであと3日ですが…笑)
実験教室のスタッフをやってみたい,実験企画作りのノウハウを学びたい!という方はぜひ!
大学生・大学院生に限らず、専門学校生や社会人など大歓迎です。もちろん文系の方でも大丈夫。
土日のいずれか1日のみや、午前/午後のみなどの参加も可能です。
また、6/3(金)は19時から準備作業を行いますが、こちらも人手が足りておりません…。
まずはお気軽に、nsi.benkyokai@gmail.comまでご連絡ください。
液体を量り取る桝(2) ~ 万能三角桝の場合 ~
こんにちは!NSIの岩山です。
昨日のエントリで、直方体の枡で量り取ることができる液体の体積についてお話ししました。
まだご覧になっていない方は、ぜひ目を通しておいてください。
前回のまとめで、
- 直方体の枡では、6通りの体積を量り取ることができる
としましたが、6通りより多くのパターンを量り取れる枡はないのか?というのが次の命題です。
実は、「直方体の」という条件を外せば、もっと多くのパターンを量り取れる、高機能な枡にすることができます。
形状的に「枡」と言っていいかは微妙になりますが(^^;)
追いコンの卒業寸劇では、底面が三角形で、壁面が底面と垂直ではない形の枡を考えました。
その形状では、ある条件を満たすように設計すれば、何と実に127種類もの容量を量り取ることができるんです!
細かい条件をお話しする前に、どういった形状かお見せします。
やっぱり桝には見えませんが、そこは気にしないでください(^^;)
一番高いところの高さがおよそ18㎝で、2.5ml刻みで317.5mlまで量り取ることができます。
(数字が中途半端なのは、計算ミスに気付かないまま設計してしまったためです)
さていよいよ、どういった条件でこの形を作ったのかをお話しします。
かなり長いので、お時間に余裕があるときに見ることをお勧めします(^^)
液体を量り取る桝(1) ~ 一般的な桝の場合 ~
こんにちは!NSIの岩山です。
3月といえば、卒業のシーズンですね。
私たちNSIでも、この春大学を卒業するメンバーに向けての「追いコン」を先日開催しました。
そのときに実施した「卒業寸劇」の題材にした内容について、今日明日の2回に渡ってお話ししようと思います。
「卒業寸劇」とは、台本と小道具だけ用意しておいて、卒業生に初見でそれをやらせるという企画でした。
題材は、追いコンに参加した卒業生2人がともに日本酒好きだったことから、「枡」を選びました。
今日のこのエントリでは一般的な枡のお話をして、明日、卒業寸劇でやった内容をお話しすることにします。
では本題です。
枡と聞いてみなさんが思い浮かべるのは、直方体の形をしたものだと思います。
そして、目盛などの体積を量る目安となるものは何もついていませんよね。
その枡で量り分けることができる体積は何種類あるのでしょうか?
単純に考えると、一杯に入れるだけしかできないんじゃないかと思いがちですが、もう少し細かく量り分けることができます。
状況として、酒屋さんがお客さんにお酒を売るところを想像してください。
枡を使って、大きな酒樽からお酒を汲み出し、客が持参した容器に希望の量を注いでいるところです。
条件を以下のように設定します。
- 枡は直方体
- 目印にできるのは辺と角(かど)のみ
- 目盛など、他に目印になるものはついていない
- 酒屋が酒樽から酒を汲み出せるのは1回だけ
最後の条件は、「最小単位の枡で汲み出しを複数回繰り返す」という何の面白味もない解を防ぐためです(^^;)
この条件の元、枡の中で液体が取ることができる状態は、一杯入った状態のほかにもう2種類あります。
下記の4通りです。
※以降、表記を簡単にするために枡一杯の体積を6とします。
・枡一杯(状態6とします)
・半分(状態3)
・三角錐(状態1)
※状態3の三角柱と底面・高さが共通の三角錐になっています。
これで、6・3・1の3種類の体積をあらわすことができました。
しかし、この3通りが量り取れる体積のすべてかというと、そうではありません。
もう少し工夫することで、量り取れるパターンを増やすことができます。
ある状態からある状態へ遷移させた場合を考えてみます。
状態間の遷移は、実際の酒屋さんの動作として考えると、枡からどこかへ、2つの状態の差分だけお酒を移動させることに相当します。
「どこか」が客の容器であれば、その量を量り取っていることになりますし、元の酒樽へ戻すと考えると、ただ枡の中の状態を変えただけとみることができます。
状態6→状態3・状態3→状態1・状態1→空(から)の3つの遷移で、それぞれ差として3・2・1を得ることができます。
3・2・1を組み合わせると、6~1までの整数を表すことができますよね。
たとえば、
4=3+(0)+1
です。
状態6→状態3を客の容器に注ぎ、状態3→状態1で酒樽に戻し、状態1→状態0をまた客の容器へ注ぐという動作で、体積4を量り取れるということです。
つまり、直方体の枡一つあれば、6通りの体積を量り取ることができるということになります。
ずいぶん長くなってしまいましたが、まとめると
- 直方体の枡では、6通りの体積を量り取ることができる
- 枡の中の液体が取ることができる状態同士の差の組み合わせが、量り取ることができる体積を表す
となります。
特に2つ目の方は、明日の本題にも関わってくるのでぜひ覚えておいてください。
ではまた明日♪
札幌には、10年以上続いている科学勉強会がある
※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。
こんにちは!科学勉強会/NSIの二世です。
今日はタイトルのとおり、我々 科学勉強会/NSIについてご紹介します。
科学勉強会は2005年11月30日に始まり、現在は毎週木曜日20:30~、札幌近郊にて開催しています。
発足当初こそ北大生が中心のメンバー構成でしたが、10年経った現在では、北大に限らず札幌近郊の学生や社会人を広く受け入れるサークルとなっています。
発表内容も、いわゆる理科系の話題だけではなく、教育学・人文科学など多岐にわたるようになりました。
また科学勉強会では、札幌近郊のイベントで実験教室の企画・運営を行っているという一面もあります。この時、実験教室運営団体として名乗る際に使うのが「NSI(Natural Science Interpreters)」という名称です。
▲ NSIのロゴマーク
ここからは、そんな科学勉強会/NSIに参加して「得られるもの」を3つ、ご紹介したいと思います。
1.様々な分野の知識
毎週の勉強会では、物理・化学・生物・数学・地学などの話から、メンバーの趣味に関する話題や好き勝手な自由研究報告まで、いろいろな話題を聞くことができます。
よく知らない分野や自分で勉強するには難しいような内容はもちろん、これまで存在すら知らなかったような研究の話が(しかも週1回のペースで)聞けてしまったりするというのは、この科学勉強会ならではのことかなと思います。
【参考】最近3か月の発表テーマ
第401回 「素数は孤独じゃない!」
第400回 「電気とゾウリムシ」「第400回勉強会からの脱出」
第399回 「渋滞学 ~待ち行列理論~」
第398回 3分プレゼン(テーマ:科学勉強会10周年記念☆この分野の魅力はコレだ!)
「新・3大 クリストファー・ノーラン監督のややこしすぎる映画」
「3分プレゼン(化学)」「教育学の(個人的)魅力」
「古生物学の楽しみ方」「モータのおもしろさ」
第397回 「マグマの中の水のお話 (修論紹介)」
第396回 「先生のお仕事調査」
第395回 「1089の科学2 ~科学として楽しむ数学~」
第394回 「面白いプレゼンと見やすいスライド」
第393回 「ロードバイクのススメ」
第392回 「素粒子の話をしよう 第3弾」
第391回 「美味しい日本酒の選び方」
2.ものを人に伝える方法を学べる・実践できる場
科学勉強会もNSIとしての活動も、共通する目的は
「科学をわかりやすく伝える方法を学ぶ」ということにあります。
例えば、毎週の勉強会は、以下のように進行します。
- プレゼンテーション(20分程度 ※大幅に個人差あり)
- 発表内容に関する質疑応答(20分程度)
- 発表への指摘(20分程度)
ポイントは最後の「発表への指摘」の時間です。
一般の勉強会や発表会ではその発表内容が重視されますが、我々の科学勉強会では、内容と同じくらいに発表方法についても取り上げ、議論します。むしろそこをメインとして参加・発表するメンバーもいます。
この時間があるからこそ、参加者もワンパターンな発表を繰り返すことなく、常に話題に合った伝え方を模索し、挑戦することができるのだと思います。
また実験教室でも、対面型・ブース型やワークショップなど、様々な実験(企画)のスタイルに挑戦しています。
▲対面型(紙芝居を使った実験+お話に挑戦)
▲ワークショップ型
もちろんイベントの趣旨や会場によって制約はありますが、その制約の中でも可能な限り企画者の狙いが活かされるよう、毎週の勉強会の後に打ち合わせを繰り返します。
ただ知識を共有して楽しむだけではない、いろいろな挑戦ができる場であることが、科学勉強会/NSIの魅力のひとつであると思います。
3.好奇心旺盛な仲間
前述のとおり、科学勉強会/NSIにはいろいろな専門や所属・身分のメンバーが参加しています。
しかしそのメンバーに共通のことといえば、皆、好奇心が旺盛であるということでしょう。
「こんな話はマニアックすぎるかな…」「こんな話は難しくてつまらないかな…」
たとえそんな不安を抱きながら決めてしまったテーマだとしても、発表者がそのテーマを面白さをきちんと伝えようとしてくれさえすれば、科学勉強会のメンバーはきっと受け止めて、面白がってくれるはずです。
また、科学や不思議なことが大好きなので、なぜか飲み会中に実験が展開されることも。
▲ある飲み会の一場面(メンバー宅にて)
こんなかんじの楽しい仲間が欲しいと感じたら、ぜひ一度科学勉強会に遊びに来てみてください。
というわけで、今日は科学勉強会/NSIに参加して得られるもの3つをご紹介しました。
ここまで読んで科学勉強会/NSIに興味が湧いた方は、ぜひNSIのwebサイトなどもご覧いただければと思います♪
科学勉強会や実験教室への参加(見学)を希望される方は、コメント・メール等でお気軽にご連絡ください。
明日話す豆知識としては
●札幌には、10年以上続いている科学勉強会がある
ということと、
●科学勉強会/NSIは新規メンバーを常に募集中である
ということを覚えてくださいね!
さて、今日で2015年のアドベントカレンダーも終了です。
今年は例年以上に「豆知識」をお届けすることを重視し、各記事で「まとめの一言」を用意してみました。
内容としても、わかりやすくて話しやすいような記事が多かったのではないでしょうか。
楽しみに読んでくださった方は本当にありがとうございました!
まだ25日分読んでいないという方はぜひ、年末年始にでも読んで、そして周りの人に話してみてくださいね!
また、参加したメンバーのみなさんはお疲れさまでした。
今年のアドベントカレンダーで書き切れなかったことは、また明日から、普通のブログ記事として披露していってください。
それではみなさま、よいお年を!
時刻を表すマニアックな言葉
※本記事はアドベントカレンダー「明日話したくなる科学豆知識3」(http://www.adventar.org/calendars/999)の一環として書いています。
こんにちは!NSIの岩山です。
明日はいよいよクリスマスですね!
大切な人との時間を過ごされる方も多いかと思いますが、
今日はそんな「時間」にまつわるお話をします。
お昼の12時を「正午」ともいうことは皆さんご存知と思います。
でも、その反対、真夜中の12時を何と呼ぶかをご存知の方はそんなに多くないんじゃないでしょうか。
答えから言うと、真夜中の12時は「正子」です。「まさこ」ではなく、「しょうし」と読みます。
「正午」「正子」は、昔の刻(とき)の数え方に由来しています。
1日を12等分してそれぞれに十二支の子(ね)~亥(い)を当てたとき、現在でいうお昼11時~13時が「午」となります。
その時間帯のちょうど真ん中ということで、今の12時に当たる時刻が「正午」と呼ばれるようになりました。
「正子」の方も同様に、夜の11時~翌1時が「子」、その真ん中が「正子」となります。
地図や地球儀に書いてある、北極と南極を結ぶ南北の線を「子午線」というのも、北を「子」、南を「午」とする表現が由来となっています。
本来の十二支は年末年始ぐらいしか表舞台に出ることがないですが、実は時刻や方角を示す言葉として日常に生きているんですね。
というわけで、今日の明日話したくなる科学豆知識は、正午の反対は正子(しょうし)です。