「ヘリコプター」を分けるなら
こんにちは。NSIの しろがねです。
とつぜんですが、みなさん
「ヘリコプター」という単語を、ふたつに区切るとき、どこで切りますか?
おそらく多くの人は「ヘリ」「コプター」に分けたのではないでしょうか?
ヘリコプターを略すときは大抵「ヘリ」と言いますし(ヘリポートとか、ドクターヘリとか)
ドラえもんの代表的アイテムが「タケコプター」ですし
無意識のうちに「ヘリコプター=ヘリ+コプター」と考えていませんか?
実は、語源を踏まえて分けると「ヘリコ+プター」となるのです。
これはギリシャ語で、「ヘリコ」は螺旋を表すhelix、「プター」は翼を表すpteronから取られています。
つまりヘリコプターは、「螺旋の翼」という意味なのです。
螺旋のように回る回転翼が特徴ですから、それがよく表された名前ですね。
耳慣れなくてなんだかむず痒いですね。
しかし、この「ヘリコ」や「プター」という言葉は、生き物の名前にも使われているのです。
これを知った上でヘリコプターという言葉を見ると、納得できると思います。
「ヘリコ」が名前につく生き物には、たとえば、胃炎や胃潰瘍の原因として有名な「ヘリコバクター・ピロリ菌」があります。ヘリコバクターは「螺旋の桿菌」という意味で、顕微鏡で見ると螺旋状にねじれています。
ほかにも、「ヘリコプリオン」という魚が、古代の地球に生息していました。プリオンはギリシャ語でノコギリの意味ですので、ヘリコプリオンは「螺旋のノコギリ」となります。
螺旋状に渦巻いたノコギリをもつ魚…非常にインパクトのある姿です。ぜひ調べてみてください。
では「プター」のつく生き物は、というと、真っ先に浮かぶのはプテラノドンです。
プターとは読みません…が、つづりがpteranodonなので、ちゃんとふくまれています。
この名前を正確に分けると「pter+an+odon」となります。「翼があり、歯がないもの」という意味です。
翼を持った古生物には、pterのつく名前を持つものがいろいろとあります。
このように、「ヘリコ」「プター」それぞれの意味を知っていれば、「ヘリコプターをどこで分けるか」と考えたときに、イメージがつかみやすいのではないでしょうか?
ということで、今日の「明日話したくなる科学豆知識」は
「語源から考えると、ヘリコプターはヘリコ+プターである」でした!
科学じゃない?いえいえ、ちゃんと生物学方面から解説を…(と言い張る